幽霊男
作品年代:昭和29年 1月22日〜5月27日
(トランクは1月23日に届けられ、予約はその前日で共栄美術倶楽部に幽霊男が現れたのもその日のため)
作品場所:東京・神田神保町、西荻窪、浅草、伊豆S温泉
作品粗筋:神田神保町にある共栄美術倶楽部に黒めがねで襟を立て顔を隠した「幽霊男」という男がヌードモデルを求めてやってくる。そして翌々日、指名されたヌードモデルは駿河台にあるホテルの一室で死体となって発見された。稀代の殺人鬼「幽霊男」の世間に対する挑戦状である。そして、共栄美術倶楽部にたむろする「猟奇クラブ」とそのモデルたちがこの幽霊男から狙われることとなった。
依頼主:建部達人
成功報酬:新東京日報社専務の依頼なので、それ相応の額は請求していると思われる。
登場人物
- 幽霊男(佐川由良男・幽霊男)……数々の猟奇的な殺人で金田一耕助と警察に挑戦する殺人鬼。幽霊男とは誰か。
- 建部健三……新東京日報社の社会部記者。父が専務で「親の七光り」で入社したと言われている。
- 菊池陽介……元某私立大学の助教授。頭脳明晰だが素行が悪く大学をクビになり、細君にも逃げられた。「猟奇クラブ」の幹事。父は知名の実業家。
- 加納三作……お茶の水にある大病院の外科医長。医学博士で外科の大家。ヌード写真に凝っており、共栄倶楽部の常連。「猟奇クラブ」の幹事でもある。
- 広田圭三……神田神保町にあるヌードモデル仲介業の共栄美術倶楽部を経営している。
- 小林恵子……共栄倶楽部で幽霊男に一番最初に指名されたヌードモデル。西荻窪のアトリエに行ったきり行方不明となり、ホテルで死体となる。
- 宮川美津子……共栄倶楽部所属のモデル。建部健三に惚れている。
- 都築貞子……共栄倶楽部所属のモデル。以前、新人の頃に津村一彦のモデルになったことがあり、左手の小指を噛み切るぐらい噛んだことがある。伊豆の百花園で殺害される。
- 西村鮎子……共栄倶楽部所属のモデルで、一番の売れっ子。
- 奥村……共栄美術倶楽部の事務員。
- 支配人(聚楽ホテル)……ホテルの受付で幽霊男と話したホテルマン。
- 給仕……聚楽ホテルに勤めるボーイ。幽霊男を17号室まで案内した。
- 小林浩吉……小林恵子の弟。不良がかっているが姉の仇を討とうと奔走する。
- 吉田……西荻窪にある運送店の店員。
- 山内……西荻窪にある運送店の店員。
- 津村一彦……蜘蛛の収集が趣味の半病人の画家。岡山に恭子夫人とともに引きこもるはずが、逃げ出して行方不明。
- 津村恭子……津村一彦の妻。
- 山田太郎……宮本美津子と契約していった謎の男。左手の小指が欠けている。
- 怪運転手……同じく左手の小指が欠けている運転手。
- 本多支配人……百花園の支配人。
- 武智マリ……共栄美術倶楽部所属のモデル。何かを知っていたかで殺害される。
- 先についた謎の男……百花園に金田一耕助より先にチェックインしていた男。
- 河野十吉……生き人形、蝋人形の名人。幽霊男から西村鮎子似の蝋人形製作を頼まれる。
- 河野篠……十吉の妻。幽霊男からの依頼を不安に思って、等々力警部に告げにくる。
- マダムX……加納三作と密会していた謎の人妻。窮地の加納を救う。
- 佐々木京子……ヤマト宣伝会社の事務員。幽霊男に眠らされる。
- 梶原……麗人劇場の踊り手。西村鮎子の相手役。
- 海坊主のような大男……火事まがいの騒ぎで麗人劇場から西村鮎子を連れ去った男。
- 三橋絹子……銀座に店を持つデザイナー。
- 中年の紳士……幽霊男が入ってきたとき、共栄倶楽部にいた常連の男。
- 金田一耕助(生意気なボーイ)……名探偵
- 等々力警部……警視庁の名警部。
- 新井刑事……警視庁の刑事。
- 進藤警部補……荻窪署の警部補。
- 海野警部補……早稲田署の警部補。
- 医師……伊豆の警察医。
- 安井警部補……下田署の警部補。(推定)
- 谷本……西荻窪の警官。近所からの通報でアトリエをパトロールしにきた。
- 河村啓吉……早稲田署の警官。
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